YouTubeで動画を見ている人には知名度が高いジャンバリTVの黒バラ軍団たが、彼らは本当にパチスロの魅力を伝えているのだろうか?
個人的な意見を文章にしたい。
黒バラ軍団とは
黒バラ軍団はパチスロで勝つことだけに主眼を置いた軍団である。
番組では彼らを「リアルスロッター」と称している。
コンセプトとしては非常にわかり易く、勝つことが彼らの存在意義であり、配信動画ではその立ち回りが紹介されている。
黒バラの掟【五ヶ条】
黒バラ軍団の勝ちへのこだわりは彼らの掟からも伺い知ることができる。
それがこちらの黒バラの掟、五ヶ条である。
【其の一】
何時如何なる状況でも勝ちにこだわる軍団であれ
【其の二】
ホールや台の情報を徹底的に調べ上げ実践に臨め
【其の三】
個々が軍団の代表として恥じぬ立ち回りをせよ
【其の四】
ホールや遊戯客に迎合することなく、ただひたすらにパチスロと向き合い実戦せよ
【其の五】
勝率の悪い者は強制脱退とする
軍団員の選抜
軍団員の選抜は随時行われているようである。度々動画内で募集広告が流れている。
そのオーディションを突破し、番組が決めたルールに沿って稼働して成績が良い者だけが生き残ることになっている。
コンセプトとして勝利至上主義を採用しているため、成績が良くないと番組の主旨を否定してしまうので、当然と言えば当然である。
黒バラに思うこと
自分が初めて黒バラを見たのは2年ほど前のことで、その当時は割と大きな衝撃を受けた。
なぜなら、それまでのパチスロ動画ではこれほどまでに露骨なタッチの作品は少なく、どちらかと言うとわいわい楽しんで遊戯するものが多かったからだ。
あったとしても朝一からの高設定狙いで、ゲーム数での天井狙い、ゾーン狙いというものを主軸に攻めるものは無かったと思う。(自分が知らないだけかもしれないが)
ホールの状況も前日の下見をして、閉店時ゲーム数や閉店時出目をメモし、朝一は丁寧にガックンチェックや前兆ゲーム数などでリセットを確認するなど、しっかりと把握して立ち回っている。
なので、リアルと言えばリアルだし、参考になることもある。
ガックンを見たことが無い人は動画でどのような動きをするのかを見ることができるし、・・・
と言うか、そのくらいしか無さそうだ。
情報の入手は、誰が何と言おうと動画でしか行わないと決めている人で無い限り、解析値や期待値は静止画、つまりサイトやメモを見た方が効率的なのは言うまでもないだろう。
ホールに行って、「この台何ゲームから打ったら期待値あるのかな?」と疑問を持った際、「そう言えば、黒バラの人があの時打ってたな」とYouTubeを再生する人は皆無だろう。
あくまで個人的な意見ではあるが、他の動画よりも黒バラを優先的に見る可能性があるとすれば、黒バラのメンバーや編集に魅力を感じた場合だけだろう。
やはり、黒バラのコンセプトは厳しいといった印象である。
まず、彼らはリアルなスロッターかもしれないが、リアルなスロッターの立ち回りを動画内でしているとは言い難い。
なぜなら、リアルなスロッターが天井とゾーンを狙う時、1店舗だけで立ち回るなんてあり得ないし、もっと言うと、ホールのことをさほど知らずに設定狙いなどする訳が無いからである。
つまり、この動画はリアルなスロッターが制限をかけられた際(打つホールを決められる)、どのように立ち回るのかというものである。
この立ち回りを完全に真似ると、かなり効率が悪くなる。
また、動画撮影のため、時間を稼がなければならないので、苦し紛れの台を無理矢理打っていることも多い。
スロ力(笑)みたいなものがあるとすれば、「冷静な状況判断」、「打ち出すタイミング」、「やめるタイミング」くらいのものであって、わざわざ動画で見る必要があるとは思えない。
以上のことから、黒バラのコンテンツ自体の価値があまり見いだせない。
ただし、こんな記事を書いているくらいなので、自分は黒バラを見ていたし、今でもたまに見る。だけれども、他のチャンネルに勝るかと言えば、それほどでもないのだ。
他の動画がアップされない時の穴埋め的存在となっている。
パチスロ動画に求めるもの
パチスロ動画に求めるものは人によって違うだろうが、YouTubeの視聴回数を見る限り、黒バラのやり方は少し違う気がする。
確かに黒バラのコンセプトとなっているようにパチスロで勝ちたいと思っている人ばかりだろう。
しかし、動画で見たいのは「勝ち方」よりも「出し方」ではないかと思う。
黒バラのやっていることは人よりも深いゲーム数で打ち始め、未練を残さず期待できないところではスパッとやめることである。
これは勝つためには必要であるが、動画では必要ない。いつから打ち始めようが、いつ止めようが、見ている側としてはどうでも良いことだ。
なので、出し方以外の余計な部分が他の動画よりも多くなり、見ていて面白くないのではないかと思う。
さらにコンセプトが足枷となっているのかどうかわからないが、出ても出なくてもあっさりとした反応しか示さないこともひとつの理由であろう。
視聴者が見たいのは「出し方」と書いたが、これは意図的に出すという意味ではなく、その台がどのようなきっかけで出始め、大量獲得に繋がるかといった画である。
この情報もサイトや雑誌などで確認できるものではあるが、映像で見たい。
なぜなら、それこそがスロッターが目指すものであり、最高に高揚する瞬間なのだから。
視聴者はパチスロで生活したいなんて思っていない人が大半である。だが、打つ。
なぜなら、その最高の瞬間を味わいたいからである。(勝って小銭を得たいという気持ちが無い訳ではないだろうが)
この台で出してみたい。その一心でレバーを叩く。これぞ、パチスロの醍醐味である。
熱い場面、今この時この役を引ければと思い、その役を引いた時の気持ち良さ。
この祈りにも似た感情が満たされた時、パチスロにおける興奮の絶頂へと達するのだ。
束の間、仕事のこと等の嫌なことを忘れられる。没頭できる。
期待値が無いにも関わらず、生活に支障をきたすほどのめり込むのは良くないが、それこそがスロッターを突き動かす根元である。
この熱いタイミングや叩きどころはサイトや雑誌だと少々イメージするのが難しい。
そこで、パチスロ動画が存在するのだと思う。
自分が打ったことのない台や出したことのない台の熱いタイミング、叩きどころを見たいのだ。
そして、その結果ホールへと足を運ぶのである。
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