皆さん、こんにちは!おじさんです。
最近、パチンコやパチスロで**「打ち子」**と呼ばれる人たちを見かけることがあります。
正直、私は「博打は一人でやるものだろ!」という思いが強く、彼らを快く思っていませんでした。しかし、会社の経営に携わるようになってから、この「打ち子」システムが、実は経営と驚くほど似ていることに気づかされたのです。
今回は、その独自の視点から「打ち子」システムのロジックを解き明かします。
打ち子が成り立つ「3つの要件」
そもそも、なぜ打ち子というシステムが成り立つのでしょうか?
それは、**「雇う側(親)」と「雇われる側(子)」**の利害が一致しているからです。
このシステムが成立するには、以下の3つの要件が不可欠です。
- 子(打ち子)は、納得のいく期待値プラスの台を自分では見つけられない。
- 毎日頑張っても、思ったような日当(例えば1万円)を稼げない人がいたとします。
- 親(雇い主)は、子の日当を差し引いても、利益が出せる台をコンスタントに見つけられる。
- 子が毎日1万2千円稼げる台を、親は見つけられます。
- 親は、子が稼働するための「軍資金(種銭)」を用意できる。
この3つの要件が揃うことで、「毎日1万円は確定でもらえる」という子のニーズと、「安定して利益を上げたい」という親のニーズがマッチし、ビジネスとして成立するのです。
期待値が稼げる3つのケースと「打ち子」の相性
パチンコ・パチスロで期待値を稼ぐ方法は、大きく3つに分けられます。この3つのケース別に、打ち子システムとの相性を考えてみましょう。
- ケース1:パチンコでボーダーを上回る台を打つ一般の打ち手にとって、回る台を毎日見つけるのは至難の業です。特に、満足いく日当を稼げるほどの台となると、その精度はさらに高まります。しかし、逆に言えば、これができる親にとっては、打ち子システムは非常に安定したビジネスになります。
- ケース2:パチスロで高設定を打つこれも、素人には難しい立ち回りです。高設定を掴み、なおかつ素早く低設定を見抜く観察眼が必要です。もし、恒常的に高設定を掴めるノウハウがあれば、このシステムも安定するでしょう。
- ケース3:パチスロでゾーンや天井を狙うこの立ち回りは、サイトで情報を得られ、データランプを見れば誰でも簡単に判断できます。つまり、親が子に対して優位に立てる「情報格差」がほとんどありません。親が「この台を打て」と指示しても、子が「自分で打った方が得じゃん!」と気づいてしまえば、このシステムは簡単に崩壊してしまいます。そのため、ゾーンや天井狙いで打ち子を使うシステムは、効率が悪く、長続きしないと言えるでしょう。
「打ち子」システムと経営の類似点
「打ち子」システムは、倫理的には議論の余地があるかもしれませんが、その構造には、社長業と共通する本質的な要素が詰まっています。
- お金の管理
- 親は子の人数に比例して、膨大な「種銭」を用意する必要があります。一瞬の下振れで資金が尽きるリスクは、経営における資金繰りと同様です。
- 「餌場」の確保
- 経営で最も重要な「得意客」の確保は、打ち子システムでは「回る台」や「高設定台」を見つけることに相当します。安定した餌場(ホール)を確保することは、容易ではありません。
- 人の管理
- 打ち子にモチベーションを維持させ、裏切り行為(モラルハザード)を防ぐための仕組み作りは、従業員を管理する経営者の課題そのものです。
まとめ:その能力を、別の場所で活かしてほしい
「人」「餌場」「金」を管理する高度な能力。
打ち子システムを成功させている人たちは、実はこの3つの要素を巧みに操る、優れた経営者と言えるのかもしれません。だからこそ、その才能をパチンコではなく、もっと社会に貢献できる場所で活かしてほしいと願わずにはいられないのです。


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