みなさんは「マダオのパチスロ旅日記」をご存知だろうか?
アメブロのパチンコ・パチスロ部門で不動の1位をひた走る人気ブログである。そんな「マダオのパチスロ旅日記」の魅力に触れたいと思う。
マダオという男
マダオという男は2017年現在、どうも34歳の独身男性のようである。活動拠点は関東郊外、はっきりしたことはわからないが、埼玉県近辺であるようだ。
根城はブログの写真や記事を見る限り、ビデオ喫茶「宝島」の一室を1ヶ月契約でレンタルしていることがうかがえる。
自分が初めて「マダオのパチスロ旅日記」を知ったのは、2ちゃんねるにブログを転載されているのを見つけたからである。
もちろん、マダオ自身が2ちゃんねるに転載したのではないだろうが、そこからブログを見るようになった人も多いように思う。
ブログは2013年、彼が30歳の頃、自分の生まれ故郷である福岡を背に夜行バスで新天地に向かうところから始まる。
当時はパチスロが4号機から5号機への激動の時代を乗り越え、復活の兆しを見せ始めた頃である。
また同時に、スマートフォンが爆発的に普及し始めた時期であり、雑誌広告や電信柱のいかがわしい攻略法とは違う、パチスロのゲーム性の隙をついたまっとうな攻略法を一般の人がWebに公開し始めた時代でもあった。
その情報に従って、決められたタイミングで打つことによって利益を得る、「ハイエナ」、「期待値稼働」が爆発的に広まったのである。
マダオもその情報を得ることによって、自分の生き方を変えた1人である。
ブログ上の発言では、情報が多くの人に伝わることで、専業(パチスロを打つことによって生計を立てる人)の収入が落ちている旨の発言をしているが、ブログを読めば、マダオも自分では何の計算もできない頭脳であることは明白である。
しかし、マダオのすごいところは、その情報に従い続けていることで稼ぎを得ていることで、口癖は「期待値は裏切らない」である。
マダオは何で勝てるのかということは理解できないが、攻略サイトが提示している攻略法をかなりの精度で再現し続けられる人間なのだ。
世の中には「理屈はわかるが、行動できない人間」と「理屈はわからないが、行動できる人間」が存在するが、マダオは間違いなく後者である。
ただし、本人にその自覚があるわけではなく、ブログ上でズレた発言をしては読者に突っ込まれているが、そこがこのブログの魅力でもある。
前置きが長くなったが、マダオという男は普通に働き、安い給料で生きていく道を捨て故郷を旅立った男である。
そして、自分の欲望に忠実に従い、パチスロで稼ぎ、女性と関係を持つことだけを生きがいに今を生きる男である。
ブログの魅力
「マダオのパチスロ旅日記」がアメブロの首位を飾るには、それなりの理由がある。
そこには、2つの要素がある。
「パチスロ稼働日記」
と
「女性関係日記」
である。
パチスロ稼働日記
パチスロ稼働日記は自分が最も重宝している記事である。
なぜなら、パチスロで生計を立てる人だからこそわかる、今のホール状況を知ることができるからだ。
もちろん、マダオよりも稼いでる人間はいるだろうし、賢い人もいるだろう。
しかし、圧倒的な稼働量とそれに対する記事量が比例しているブログは少ない。
「マダオのパチスロ旅日記」はその2つを満たす数少ないブログであると言える。
また、先ほども書いたように、稼働内容だけを載せていれば良いのに、理屈家気取りの記事を書くことでスパイスが効いて面白い内容になっている。
さらに、よくよく考えると30代の無職のおっさんということに気づき、恐怖にうちひしがれる様を表現することもあり、ノンフィクションならではの臨場感が味わえる。
マダオを見て生を実感できるのである。
女性関係日記
ブログの題名にはないが、マダオは女性と関係を持つために生きているそうだ。
パチスロで得た資金で、出会い喫茶を利用し、女性を口説き、食事をしてホテルへ行くという寸法である。
しかも、その女性の身元がばれないくらいの塩梅で写真を撮り、ブログ上にアップしているのである。
また、絡みの表現も官能小説顔負けの筆さばきで、読む人を惹き付けるものになっている。
独身男性の砂漠のように渇ききった心に、潤いをもたらしてくれるものである。
恋愛マスターと言わんばかりのその戦略と戦術で、出会い喫茶を駆け巡る、これぞマダオの恋愛活劇なり。
女性経験の少ない男性は必見だ。
最後に
どうだろう?「マダオのパチスロ旅日記」。まだ、読んだことのない人は是非読んでほしい。
ただ、ひとつ残念なのは、パチスロが終焉を迎えそうであるということだ。
パチスロは規制と緩和の繰り返しとは言うが、今回の規制は最後の一撃となる可能性すらある。
抜け穴を1つずつ潰され、もう抜けられる穴がなくなった感が否めない。
自分はパチスロで生計を立てる人間は好きではないが、「マダオのパチスロ旅日記」は好きである。
「マダオよ、地獄に落ちろ」という感情と「まだまだ、面白い記事を書いてくれ」という感情が揺れ動いている。
最後はマダオが定職に就いて、物語は終わると思うが、それまでは「マダオのパチスロ旅日記」を読んで楽しむとしよう。
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