オレはサラリーマンだ。そして、今無性に気分が悪い。それはなぜか?自分に力が無いからだ。
集団の中で優位に立つ者。そのような人ほど苦労していると聞く。だが、そんなことは知る由もない。オレは偉くないからね。
可能性の喪失
サラリーマンは、もとい(使い方よくわかんないけど)、サラリーマンになって歳を取るということは、自分の可能性がどんどん無くなっていくように感じる。
価値観は十人十色、「そんなことない!いつだって希望はあるよ!」という人もいるが、それは受け入れがたい。
男性は年齢を重ねるほど価値を積み上げていくという人もいる。これを言うのは年輩の人が多い気がするが、オレに当てはまるとはとてもじゃないが思えない。
なんせオレは、従業員数百人程度の中小で働いている身だからだ。
特殊な能力がある訳じゃ無し、専門的な仕事をしている訳じゃ無し。正直、ある程度の教養がある人間ならば、すぐにでもできてしまうような仕事である。(たぶん)
そう思っている以上、転職にも踏み出せない。というか、スキルが無い30代とスキルが無い20代、どちらを採用するか?と言えば間違いなく20代だろう。オレならそうする。
中小の人間関係
また、中小の利点は何か?と問われれば、人事異動が極端に少ない事が挙げられる。転勤がほぼ無いので、いつ異動になるのか?という気苦労は無いが、たまの人事異動で人間関係が悪化するとたまったモンじゃない。
今まさにオレはこの状態にあるのだ。しかも、相手は大手企業で働いていた経験のある人だ。大手企業と言っても、年齢によって、業種によって捉えられ方は様々だろうが。
そして、その人は前職の企業の名をこれでもか!というほど言い散らかし、自分が如何に優れているかということを言葉にするタイプの人間であり、もうすぐ還暦を迎えるオレの父親くらいの世代の人間である。
その人に言われることに不満を覚えているのだ。
オレは下手に良い大学を出ている。受験をしたことのある人ならば、誰しもが知っている大学だ。しかも、トップクラスの成績で入学している。
文章が下手なのはオレが元々理数系だからだと思う。勘弁。話が逸れたが、そんなオレだからこそ、落ちぶれてしまってもその還暦の人が嫌になってしまうのかもしれない。自分のせいで落ちぶれたのにも拘わらずにだ。ハムにだ。
当然、その人から学ぶことが無いとは感じていない。きっかけが無く、気分が悪くなる訳でもない。ただ、ただ、どうしても許せないことがあったのだ。
不満の原因
その人は機械に弱い。最近までガラケーを使っていた。そこで、オレはスマホとタブレットを手配し、その人が使えるようにセットしたのだ。
スマホは会社支給だが、タブレットはその人の負担で購入した。タブレットは個人負担なので、失敗しても良いように15,000円の物を選んだ。
アプリなんて知らない人なので、わからないのも仕方ないが、初め「動画が見れたら良いよ」と言っていたので、内部ストレージは16GBを選んだ。でないと、金額が高くなるからだ。ストリーミングで動画を見るだけなら十分だ。
そしたら、カーナビを使いたいと言ってきたので、カーナビをインストールした。そこからが悪夢の始まりだ。動画アプリとカーナビアプリが容量を圧迫してきた。
訳もわからないくせにエラーメッセージが出ると「カーナビが使えないと仕事になんないよ!」と言ってくるのだ。
カーナビを使うからとデータSIMも手配して、その人が使うデータ量で最も安くなるよう調整するため、オレが管理している。
内部ストレージとデータ通信量を混同していて、「オレが動画いっぱい見てるみたいじゃない!」と言ってくる。
圧迫されているのは内部ストレージでデータ通信量ではない。しかも、動画は自宅で見るというので、自宅のネット回線で利用するよう調整までしに行った。
それなのに、「でも価格分くらいは楽しめたか。毎日お世話になってるし。ちなみに君にじゃないよ。」と言う。書いてる途中でスマホを投げてしまいそうである。
これがオレの現実だ。最悪なり。お稲荷。
前途ある若者へ
これだけ気分が悪くても、すぐに会社を辞めることはないだろう。なぜなら、生活に困るからである。
本当なら、今すぐにでも辞めたい。やってられない!と。でも、できない。
それはオレに力が無いからだ。もっと学生時代に頑張っていれば、努力していればと後悔しても遅い。全ては己の責任だ。
こんな日が来るだろうことを予想し、備えられなかった。継続的に生活するのに十分な稼ぎを得ることは己が身を犠牲にする他オレには手が無いのだ。今のところ。
オレがなぜ落ちぶれてしまったか?それは学生時代に遊び、留年し、就活もせず、ただ必要に迫られて働き始めたからである。ただ単に能力が無かっただけだけどね。
「備えあれば憂い無し」という言葉は良くできた言葉だ。歳を重ねる度、先人の言葉が胸に染みる。
若者よ、これが確実に存在するサラリーマンのひとつの実例である。
今は楽しいかもしれない。「僕は太く短く生きるんだ!」それも良し。
ただね、歳を取っても楽しみたいし、生きたいモンだよ。
今からでも遅くない。オレみたくならないよう、十分に注意して前へ進んでほしい。
これを昔のオレに読ませてやりたい。完。
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