パチンコをしない人からすれば、「なんであんなに頻繁に行くんだろう?」と不思議に思うかもしれませんね。なかには「依存症」と呼べるほどパチンコにハマってしまう人もいます。
実は、おじさんもパチンコ歴15年以上のベテランなんです。そんなダメ人間だからこそ、ハマってしまう人の気持ちが痛いほどよくわかります。
もしあなたの恋人や家族がギャンブルで悩んでいるなら、ぜひこの記事を読んでみてください。彼らがどういう気持ちでパチンコ屋に通っているのか、少しでも理解する手助けになれば嬉しいです。
パチンコって、どんな遊び?
まず、パチンコをあまり知らない方のために、基本的なルールを簡単にご説明しますね。
パチンコ屋に入って空いている台に座ったら、まずはお金を入れます。1000円から入れることができ、ボタンを押すと125玉(500円分)が出てきます。
台のハンドルを回して玉を打ち出すと、玉は釘に当たって、台の真ん中にある**「ヘソ」**と呼ばれる穴に入ります。この穴に玉が入ると、当たりかどうかを抽選します。
「ヘソ」に玉が入った瞬間、当たりかハズレかは決まっているのですが、液晶画面ではそれをすぐには教えません。代わりに**「当たるかも!?」**と期待を持たせるような派手な演出が始まります。この「ワクワク感」こそが、パチンコにハマる大きな要因の一つなんです。
3つの「偏り」が、人を夢中にさせる
なぜ多くの人がパチンコにハマってしまうのか。それは、パチンコが持つ**3つの「偏り」**にあります。この「偏り」が、客に「今日は勝てるかも!」と思わせるのです。
1. 玉の入り方の偏り
ハンドルを回して打ち出した玉が、毎回同じように「ヘソ」に入るわけではありません。たくさん入る時もあれば、全然入らない時もあります。もし運よく玉がたくさん入る台に当たると、「もしかして、この台は特別な台かも!?」と勘違いして、打ち続けてしまうんです。
2. 当たり方の偏り
パチンコの当たり抽選は、**「完全独立抽選」**という仕組みです。簡単に言うと、サイコロを振るのと同じで、毎回同じ確率で抽選が行われます。だから、たった500円で当たることもあれば、何万円使っても当たらないこともあるんです。この「運が良ければすぐに当たるかも!」という期待感が、人を打ち続けさせます。
3. 出玉の量の偏り
パチンコには「確変(確率変動)」という仕組みがあります。これに入ると、当たりやすさが大幅に上がり、短時間で大量の玉を獲得できるチャンスが生まれます。確変には「継続性」があるので、一度当たれば続けて当たりが引ける可能性が高くなります。「もしかしたら、一撃で大勝ちできるかも!」という期待が、さらに射幸心を煽るんですね。
なぜ、それでもパチンコ屋に行ってしまうのか
これらの「偏り」は、パチンコを打つ人にとっては当たり前の知識です。では、彼らはなぜ、「どうせ負けるのに…」と分かっていながらもパチンコ屋に行ってしまうのでしょうか?
その心理状態は、まさに**「今日は勝てるかもしれない!」**という一瞬の期待に支配されているからです。
パチンコは、一日で数万円稼げる可能性があります。日々の生活でコツコツと貯める1ヶ月分のお金を、たった数時間で手に入れられるかもしれない。この非日常的な感覚が、中毒性を生むのです。
そして、一度大勝ちすると、人は「この前あんなに勝ったから、今回負けても大丈夫だろう」という、根拠のない理由でまたお店に行ってしまいます。そして負けが続くと、負けを取り戻そうとして、さらに深みにはまっていく。まさに蟻地獄です。一度足を踏み入れると、自力で抜け出すのが難しくなってしまうのです。
好きなキャラクターが、あなたを誘う
さらに依存性を加速させるのが、パチンコ台の種類の多さです。最近の台は、人気のアニメやドラマ、アイドルとコラボしています。
好きなキャラクターやアイドルが、当たりを知らせる派手な演出をしてくれると、ファンは**「この台でしか見られない、特別な姿が見たい!」**という気持ちになります。そして、その演出と一緒に大金が出てくると、たまらない幸福感に包まれます。
人は負けが続くと、「なぜ自分はこんな無駄なことを…」と自己嫌悪に陥ります。そんな時に、「いや、これは好きなキャラクターを見るためだったんだ」と自分に言い聞かせることで、負けたという現実から目をそらしてしまうのです。
あなたにできること
パチンコにハマってしまう人は、その動く金額が、彼らにとって無視できないほど大きなものだからです。もしそれがゲームセンターのように換金できないものであれば、誰もハマることはないでしょう。
メーカーやお店は、お客さんを呼び込むために日々努力をしています。彼らが商売である以上、それは仕方がないことかもしれません。
大切なのは、利用する側がその危険性を理解し、どのように付き合っていくかです。あなたのそばにいる大切な人が、なぜパチンコ屋に行ってしまうのか。その心理を知ることが、彼らを助ける第一歩になるかもしれません。


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